RF24mm F1.4 L VCM はツールとしての信頼性を優先したLレンズ

Mobile01が「RF24mm F1.4 L VCM」のレビューを公開。Lレンズとしては感心しない部分があるものの、RF35mm VCMとほぼ同じ結果が得られる「信頼できるツール」と評価。

Mobile01：Canon RF 24mm f/1.4L VCM 評測報告｜久違的廣角大光圈、帶來全能表現！

外観：付属の花形レンズフードEW-73Gはプラスチック製で、レリーズボタン付きのため不用意な脱落の心配がない。内周にはマットな切込みがあり、不要な光の侵入や回り込みを防止する構造となっている。レンズフードは日本製で品質も高い。

構造：金属パーツを用いた強化プラスチック製の鏡筒で、前玉にはフッ素コーティングが施されている。日本製。防塵・防滴にも対応。リアフィルターホルダーも備えており、ゲルフィルターの装着がしやすい設計である。

携帯性：サイズは約8×10cm、重量は515g。RF 35mm F1.4L VCMと同一サイズであり、R5M2との組み合わせで非常にバランスが良い。特にR6M2やR5M2以上のボディと組み合わせるとトップヘビーにならず扱いやすい。

操作性：VCM絞りモーターとナノUSMモーターを組み合わせた駆動で、非常にスムーズに動作する。最短合焦距離は約40cm。

AF：VCM絞りモーターとナノUSMモーターを組み合わせた駆動で、非常にスムーズに動作する。最短合焦距離は約40cm。

MF：「ブリージング効果補正機能」をオフにしてもF1.4およびF16におけるブリージングは極めて軽微で、実用上問題ない水準である。

マクロ：最短撮影距離は0.24m、最大撮影倍率は0.17倍。接写時には若干ピントが合いづらい傾向がある。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：4,500万画素のR5M2での撮影結果より、F1.4でも十分な描写力があるが、F8まで絞ることでさらに高い解像性能を発揮する。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：F2.2まで絞ることで口径食が約90%改善される。美しいボケ描写を得るにはこのあたりの絞り値が適している。

軸上色収差：開放ではフリンジが目立つが、F2まで絞ることで大幅に改善される。

倍率色収差：全絞り値においてほぼ一定で、無視できるレベル。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：補正のオン・オフで明確な差が見られる。補正をオフにすると予想外のケラレが発生する。

周辺減光：記載なし。

コマ収差：周辺をトリミングしてもサジタルフレアが効果的に抑制され、遠方の光源が本来の形状を維持する。

逆光耐性：ASCおよびSWCコーティングが施されており、逆光下でも良好な性能を発揮。ただし、強い点光源に対しては軽微なゴーストが発生することがある。

光条：F2.8から光条が発生し始め、最終的に22本の放射状光条となる。密度と数の多さはウニのような印象を与える。

作例集：多数あり。

総評：RF 35mm F1.4L VCMとの主な違いは焦点距離のみで、画質や操作性は同等の優秀さを誇る。ただし、Lレンズとしては見事とは言えない要素もあり、信頼性を重視した「安定した道具」としての側面が強い。

競合について：

備考：

2024年10月に正式発表されたキヤノンRFマウント用の大口径広角レンズ。キヤノン製レンズとしては珍しいボイスコイルモーター駆動のフォーカスユニットや動画撮影向けの絞りリングを搭載。他のVCM単焦点レンズと同じく、動画撮影を強く意識した製品です。一般的な単焦点レンズと比べるとやや高めで、売り出し価格は20万円超。

Mobile01のレビューでは、必要十分な解像性能と収差補正（カメラ側補正も含む）を実現しつつ、35mm F1.4と全く同じサイズを実現。ただし、高価なLレンズとしては歪曲収差の補正をカメラ側に強く依存しており、部分的に無理がかかっている模様。最近のミラーレス用レンズでは一般的な設計ですが、初見のRAW現像では驚くかもしれません。

軸上色収差についても指摘していますが、実写作例を見る限りでは良く抑えられています。過度に心配する必要はなさそう。

発売日：2024年12月20日
キヤノンオンラインショップ：253,000円
カメラのキタムラ：￥227,700

キヤノン RF24mm F1.4 L VCM 最新情報まとめ

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